可逆的選択

趣味で書いています @yadokarikalikar

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

変わるということ

※これは、既成の原作に基づいて書かれています。一部、創作というよりは写しに近いものであることを先に書いておきます。 ──────────────────────ひきわりの納豆は、贔屓目に見ても美味しくない。いや、この場合は贔屓目に食べても、になるのか。 自分で考え…

病室にて

「おおよそ命というものはそれ自体に形を取らないがために、その有無の判別というものは難しい。たとえば死の判断。脳が機能を止めるか、心臓が拍動を止めるか、人が死ぬという定義は幾つかある。そう、失える瞬間がわかりにくければ、生れ落ちる瞬間も同じ…

彼女と彼と暇を潰す

「山手線げーむ」 「急にどうした」 「したい」 「そうか」 「しようよ」 「ルールがわからん」 「おしえる」 「頼む」 「まずはお祈りから」 「お祈り」 「山手線の神様に感謝する」 「タンマ」 「なに」 「これって必要か」 「いるかいらないかでいうとい…

風景描写

「おはよう」 「よーっす」 「寝癖やばいよ」 「まじ?」 「竜巻みたい」 「やばいな」 「あたしの櫛つかう?」 「どうせ戻らないしいいよ」中学の頃から割と上背があったのだが、高校に入ってからまた伸びて、いま現在二年次で179cmになった。横を歩く幼馴…

死と創作について思うこと

死というものについて、僕は尋ねられたこともなければ克明に想像したこともない。だから、いざそれがどんなものかを考えようとしてみたところで、実感の湧かない心許なさはそのまま僕の思考を緩やかに締め上げる。死、そればかりはどうにも体感しようのない…

無題

名作と呼ばれるものは、多くの人がそれを名作だと認めたから名作なのだと思う。当たり前だけど、一般的に普及していないものでも僕の琴線に触れるものは、僕にとって名作になる。 それほど知名度が低いわけではないけど、高いともいえない程度の漫画がひとつ…

いっぱい食べる君がすき

暖簾を手でよけて、重い引き戸をスライドさせる。お世辞にも広いとはいえない店内にはカウンターに男性客が一人いるだけで、運が良い、今日は空いている。いつも座るテーブルに腰掛けて、上着を脱いで脇に置く。調理場の奥からおしぼりを手に、店主が現れた…

初機関紙に喜び浮かれている

明日は我が大学にて機関紙の製本作業を執り行う予定にあります。いやあ自分の書いたものが冊子になるなんて幸せもんです。 ちなみに書いたものは、自身、行ったこともない九州は博多生まれのお姉さんと洒落たお店で喋くるというただそれだけのお話です。 興…